勝ち組でいこう!/ 勝者の条件とは

「あのサ。…チョイ聞いていい?」「聞けよ」「マジで?」「マジだ何だよ、このクソ忙しい時にッ」「選挙戦を戦うっていうけどサ。戦うって言い方、どうなん?。票を争うって言うけどサ…。いいん?」「いいん、て何。要点言え、要点」「ケンカみたいと違うん?。子供の手前、どうなん?」「だってケンカみたいなもんジャン。て言うと聞こえ悪いか…。ガチンコ勝負なんだから、戦う、争う、いいんじゃないの?。スポーツだって熱き熱戦、得点争いって言うからな」

「戦う、と争う、で戦争という言葉になるんよ。でも選挙もスポーツも戦争と違うでしょ。むしろその逆。ならサ、戦う、争う、は不適切なコンテンツになるんと違うん?」「結局何が言いたいんだよ。日本語の上げ足取りたいのか?。そうなのか?。だったら代案出してみろよ。代わりに何ていえばいいんだ?」「そネ。考えてはみたネ。選挙戦を繰り広げる、票を積み比べる、熱い試合を繰り広げる、のはどーなん?」「ケッ。迫力ないネー、やだネー、臨場感まるでなしッ、緊迫感まるでなしッ。上品過ぎちゃって興奮サメサメだー。誰も賛成なんかしてくんないね」

電話が鳴る。「あ、お世話になっております。あ、先生ですか?。先生は只今、裁判で戦っておられる真っ最中でございまして……、そうなんですよーッ、相手の弁護士がそこを争点に攻めてくるのは必須ですからねー!。ハイッ、あ、ハイッ、ありがとうございます、先生にそうお伝えしておきます。ハイッ、ほんとに平和でおだやかな世の中になるといいですよねー、おっしゃるとおり、大人が子供の模範にならなければなりませんよね、これからは一層」

電話終了。「先輩、今の会話、何かおかしくないん?」「いや何もおかしくない」「衣服の乱れは社会の乱れ、言葉の乱れは「あのなぁ。戦う、争うは言葉の乱れじゃないんだよ。れっきとした正当な言葉なんだよ、お前には分かんないだろーけどなァ!」「世の中、戦いばかり、争いばかり、人生は戦い、争い、こうゆうこと?」「だよ。当たり前すぎることゴチャゴチャ言ってんじゃない!」「子供に向かって今のをサ、面と向かって言ったら問題にならない?」「ならないよ」「あのサ、しつこいようで何なんだけどサ、繰り広げる、じゃどうしてもダメ?」「ダメダメ」「臨場感ない?」「ないない」「臨場感ないとダメ?」「人間てのはなー、刺激を求める動物なんだ分かるか。仕事の疲れとか、発散したいんだよ。何もかも忘れて燃えたいんだよな!」「選挙は発散なん?」「揚げ足ばっか取ってんじゃないッ!」

 

◆写真タイトル / 癒しの詩 ( 調理 / カモノナカ )

 

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悩めば優秀、気が沈めば優勝!。マジか!

「オレは非常に悩んでいるぞ。狂おしい程だ。人間は悩んでいる時、脳が小さくなるというのは本当なのか、松竹ッ」

「ええっ。知りませんよ。そうなんですか。健康番組か何かでやってたスか?」

脳 悩。な?。左側にあるに変わってるぞ。悩むと月並みだった脳が明らかに小さくなると解釈せざるを得ないじゃないか!。え?、違うか?」

「梅さん、そんなことで悩んでるんですか。早く卵かけご飯食べましょうよ」

「悩んでいるのはコレとは違う。全く別のこ……いや、まだオレの卵は割らなくていい、後で自分で割るから……。ええと。アアそうだ、優秀とか優勝とかの字があるだろ?。ほかより秀でてるとか優れてるという意味の。な?。つまり勝ち組みたいなもんだろ?、優勝したんだからさ。優秀なんだからさ。ね?」

「旨い。…やはり、旨い卵かけゴハンを本気で食べたいなら、卵かけご飯専用に作られた醤油、すなわち玉五郎に限りますね。ね、梅さん」

「勝ち組の優勝が何故、憂うと書いてなんだよ。う~ん?。どうしてなんだコレ。そりゃまあ確かに誰かが優勝すれば誰かが泣く…。だからといって、敗者の思いまでをも優勝という字に盛り込んでいいもんだろうか。それは優勝に水を差す行為にならんだろうか…。オレの懸念はココにあるんだよ松竹。な?」

「おおおおおお。確かに言えてる。梅さん鋭いじゃないスか。いつどこで気づきましたあ~?」

「今朝、娘の机の上を何の気なしに見たらメモ書きが置いてあってな。…見たら男からきたヤツらしくてな、“ 優しい度菜(どな)ちゃんへ ” って書いてあったんだなコレが。そこでオレはアレッ!って思ったわけなんだ。しいってどういう意味なんだろうってな。普通、親切で思いやりがある人だとか、行為だとかに使うんじゃないのか?、優しいって…。なのに何で憂うんだ?。そりゃまあ、好きでもない男にしょっちゅう優しくされたら憂うつになるかもしんないよ。だけど確率的に言って少ないでしょソレは。ね?」

「アッ!、梅さんのご飯、もう固くなり始めてるけど!、いいのッ?」

「いいんだよオレ固め好きなんだから…。優しいから好き…。つまりは憂いを持っている雰囲気ある人だから好き……とまあ、こういうことになるんだろうかねえ!」

「悩んでるんなら反意語と比べて謎解きしてみればいいんじゃないかな?。優しいの反対は恐いだから恐いか…。なるほどねえ…。または怖いとも書くから、ううんと…これは何だ。小さな布小さな布だと怖いですか梅さん」

「幽霊がよくデコチンにつけてる三角形のアレか!。確かに怖いな!。だが、エ凡な、という意味が全く解らない。松竹、お前分かるか」

平凡、が省略されてヘエボンエボンになったって、どうスか。オレの理論。案外、平凡な心が一番恐いんじゃないですかねえ」

「うううん…。優しいに対して恐い。それは憂う人に対して平凡な人だということ…。つまりは慰めの言葉など思いつきもしない…そんな2人ということか…」

「ア、分かった。それ娘さんの交際を邪魔する口実に使うつもりなんでしょ!」

「まあな…」

 

 

 

◆写真タイトル / 優秀な日本のパン

 

 

 

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もうひとつのナイター中継 / 叔父 VS 甥っ子

 

 

 

夏休み八月。泡吹 醸(あわふきじょう。35歳既婚。子供なし。)宅へ甥っ子の波浮彦(はぶひこ。12歳)が3泊4日で泊りに来た。夕食後、花火大会に行きたいとゴネる甥っ子を制する泡吹き。だめだってば、オジサンはこれから野球中継を観るんだから。今日の試合だけは絶対に見逃せないんだぞ。ハブは野球しないのか?、サッカーだけなのか?」

「だって野球のルール、全然知らないんだもん」

「何だ?!。うあーっはっはっは!(枝豆を口に半分残したまま爆)。有り得ない小僧めが!。よしよし分かった、これからオジサンと一緒に試合観よ!。何でも聞いていいぞ!。オジサンに解らないことなんて全くないんだからな!」

大型TVの前に甥っ子と並んで座り、枝豆つまみながらビールぐびぐびの泡吹きは上機嫌。そんな夫の後ろで、冷えたソーメンで遅い夕食をとる妻の細代(ほそよ。30歳)。

挙人VS半身。息詰まる首位攻防戦が後支援球場で火ぶたを切った。

 

アワフキ「何だよ、いきなり死球かよォーッ!」

ハブ「えッ。って、ボールって生きてるのと死んでるのと居るの?。夜店の金魚すくいだってんでるのは混ぜないのに、どうしてなのさ。怠慢?、倹約?」

アワフキ「違うって。球を当てられた打者にとって、を意味するに等しいってことだよ。あっははは」

ハブ「そうだよねえ…。だったら死球じゃなくてって言わなきゃ。アメリカはちゃんとデドボールって言ってるんだもん。デスボールなんていう訳ないもんね(嘲笑)」

アワフキ「あ、そうなの?…。オオッ!、あ、何だよファールかよ。チェッ」

ハブファールって日本語だと何?」

アワフキ「え!。ファールは………。白線外打球……かな…」

ハブ「ふう~ん……変な名前……。あ、今バント成功って解説者が言ったけど、バントって日本語でいうと何なの?」

アワフキバントは!、……ええとアレだ………送り打撃……」

ハブ「何だか自信なさげだけど、オジさんホントに野球通なの?。アレ、送りバント成功って言ってるよ。どうして?」

アワフキ「どうしてって、一塁ランナーを二塁に送ることが出来たって意味」

ハブ「そうなんだ。じゃあ見送り三振てさっき言ってたけど、バッターは何をどこへ送ったのさ。さっきはランナーいなかったよね確か…」

アワフキ「そりゃあ!、…ボールを見送っただけだよ。…ほら、駅のホームから電車を見送るっていうだろ?。あれと同じことだよ」

ハブ「…………」

番組はコマーシャルに入り、叔父と甥は押し黙ったまま画面を直視。センベイをボリボリとかじる音だけが妙に響き渡っている。ほどなく中継再開。

アワフキ「エエエーッ!、CM中にホームランかよーッ!、そりゃないぜセニョール、セニョリータァァーッ!」

ハブホームランて日本語で何ていうの?」

アワフキ本塁打だよ!。チッキショー、1点リードかぁ~。ソロで良かった」

ハブ「アレ、キャッチャーの前にあるのが本塁ベースじゃないの?」

アワフキ「そうだよ」

ハブホームランて外野席に飛び込んでるよね、このスローモーションだと。外野席にも本塁があるの?本塁打って。一体いくつあるの?」

アワフキ「あっはははは!。本塁まで回ってこられるから本塁打って意味だよ」

ハブ「さっき一塁打なのに三塁のランナーが本塁ベースまで戻って来てセーフだったよ。あの一塁打も本塁打なんだよね?」

アワフキ「違う違う(上から目線で)。打った打者と塁に出てる選手全員が本塁を踏めるのが本塁打だよ。塁に選手がいない時はソロホームランだな」

 

4番打者がレフトヒット。レフトが球を遠くまで足蹴りしてしまい、打者と2塁3塁ランナーも全員ホームへ帰還。

アワフキ「ヤッタアアアアアアアアアアーッ!」

ハブ「良かったねオジさん!本塁打が出て!」

アワフキ「ええーッ、違うよ、まあいいや。とにかくやったやったァーッ!」

ハブ投げるから投手受けるから受手。アレ?、捕手になっちゃうの?」

アワフキ「うん、キャッチャーだからね。キャッチは捕まえるって意味だからね」

泡吹はトイレに立ち、洗い物する妻の脇を通る時、

「細代、オレやっぱ子供欲しくないワ」「ええッ!」

 

泡吹がTV前に戻ると早速甥っ子が、

盗塁成功だって言ってたよ。あの選手、何を盗んだの?」

アワフキ「あっはっはっはっは!。それはピッチャーの目を盗んだ隙に、ということだよ。盗み見るって感じだなあ」

ハブ「塁に出てる盗人捕まえられるのは捕手だけでしょ?。一、二塁手も三塁手も捕手じゃないもんね、野手っていうんでしょ?」

アワフキ盗人は人聞き悪いなあ~、お母さん、言葉遣い悪いって注意しないのか」

ハブ「オジさんの方こそ注意しなくっちゃダメなんだよ。死の球だとか盗むだとか捕まえる手だとか、まるで野蛮だよ。サッカー見習いなよ!」

波浮彦(はぶひこ)はプンプンしながら叔母の脇を通過する際、

「オジさん、野球のこと何にも分かんないのに好きなだけじゃないのかなー」

 

 

 

◆写真タイトル / 東京ドーム球場

 

 

 

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結婚リサーチ / 価値観探り

「私はやっぱり普通が好き。その方が自分の生き方に馴染んでると思うし安心するの。これって女性的な考え方なのかなぁ」

「そんなことないよ。オレだって不通の生き方、堅実でいいと思う。人を羨んで(うらやんで)生きるとか、人付き合いの為に他人に合わせて自分を犠牲にするとか、そんなの肩肘張った生き方で疲れちゃうよ、やっぱり。男も女も同じだよ」

「そっかあ~(笑)。やっぱり気が合うね私達。長い時間一緒に居たいって思えるのは、やっぱり価値観が同じヒトとじゃないと、結局疲れちゃうだけだもんね」

「ああ、それはオレも感じる。勝ち感てスゴク大事。自分が積極的に攻め時だなって思えたら、相手も同じ勝ち馬に乗ってくれないと。力合わせなきゃ」

「そうそう!。そういう人と一緒にいたいんだよ女はやっぱり(笑)!」

「一所にいたいよな、ホントそう思う。もう、部屋から出たくないっていうか、人に合うのがウザかったりするからね。引越する金もないけどさ(笑)」

「私達って…やっぱり結ばれる運命にあったって、感じかなあ…。どう思う?」

「蝕まれる運命(むしばまれる)運命かあ~(苦笑)。ズバリ言うんだね。ギクッ」

「そ~お?(照れ笑)。……ねえ、ズバリってことで聞いちゃうんだけど、ハム君て給料どれくらいって感じなのかな……」

「休養?。ウーン、その時々で違うとは思うけど、まあ人並みじゃないの?」

「………。人並みかあ。………うまくはぐらかされちゃったあ。……でも、女ってね、やっぱり幸せが欲しいのよね。安定した拠り所(よりどころ)がネ」

「しわ寄せが欲しい…か。ツナはやっぱり人がいいんだな。皆のためになりたいって、いつも考えてるみたい。オレなんか尊敬するよ、そういうとこ」

「そうかな。?。……。コドモとか…。欲しいって…感じ?」

「うーん!。ドコモはちょっと…。今あるので満足してるし」

「えっ?。子供居るのッ?」「だから、今んとこ必要ないってば」

「ア~、ビックリしたあ~(笑)!。勘違いしちゃたあ~!。あはははは。……。今日、サケちゃん。結婚するサケちゃんだけど。知ってるよね、こないだアイサツした…。今日、式状況どんなかカレシんとこ行ってるんだよ」

「色情狂…。カレシがそんなんじゃ大変じゃないの」

「そりゃそーでしょう~!。結婚すんだもん、いろいろ手配とか大変なのよ」

「手配?。何か事件っぽいけど…。やったの何か」「うううん、違う。ほとんどカケちゃんが1人でやってる。そういうの趣味だから」

「へええええ…。ついてけないけど」

 

◆写真タイトル / うらはら ( ガーリック・トースト )

 

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孫の教育 とは / オジイチャンっ子の秘訣

「焼肉行こうよ、焼肉」と孫娘の夢香(どりか)。「焼肉の種類は?」「種類?。牛肉に見えてんジャン」「ウシ肉じゃなくて?」「ハ?」

「どうして豚を見たらブタと呼ぶのに、牛を見たらウシと呼ぶのに、どうして食べる時だけギューになってしまうのか、ワシにはどーしても分からん。何故なんだねドリ。夢平(むへい)に教えてくれんかね」

「だってウシ肉とか呼ぶとキモいよ。ナマナマしーよーッ!。食欲無くなっちゃうよォー、皆!。生前の姿思い浮かべちゃうよォーッ!」

「ハア~ハ、なぁるほどぉぉ…。それでかぁ~。ウマ肉と呼ばずに馬肉(ばにく)になってしまうんだねえ~?。ナマナマしさを失くすか」

「そーだよお~。早く行こッ、早くッ。ねッ、ねッ」

「焼き鳥と書くのはどうしてなんだね。…スーパーで鳥肉(とりにく)とは書いとらんじゃろ。鶏肉と書いてあるのに、焼き鶏とならんのはどうしてなんだね。苦しくて仕方ないよ。どうしてなんだねドリ」

「焼き鳥のは鶏(にわとり)とは限らないからジャン。色んな鳥を焼くんだよきっと。早く焼肉行こーよー、オジーチャアァーン!」

「それはおかしい。オジイチャンは全然賛成出来ない。それはおかしい。……焼ホルモンと言わないで焼き鳥にしてしまうのもワシを苦しませる呼び方なんだよドリ。焼き鳥と呼ぶようにしてしまい、挙句に肩透かしして、ホルモン焼きと言う。鳥焼きと言わずに焼き鳥、それなら焼きホルモンなのかなとメモ取ろうとすると、ホルモン焼き…」

「呼び方なんてどーだってイージャン!。なんでそんなこと言うんだよー!。焼肉食べたくないのオジーチャン?。そーなんでしょ!」

「呼び方どーでもいいなら、ドロカでもいいのかい」

「アタシは食べ物じゃないからダメだよー、チャンと呼ばなきゃー」

「だけどだねドリ。牛も豚も食べ物として生まれてきたわけじゃないんじゃなかろーかね」

「オジーチャン、もしかしてお寿司食べに行きたいの?」

「そう」

「じゃ、お寿司食べに行く?」

「行く行く」

 

◆写真タイトル / 好きなもの食べたい

 

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万有引力の秘密

 

 

1⃣ ニュートンが考え出した綱引きというスポーツは、ここ日本で見事に受け継がれている。現在、万有引力が存在するのは地球上では日本だけである。