Title : 生きるも死ぬも、双子の死神
ボクの胃袋は一体どれほど小さくなっているのだろう。
通常のお守りくらいだったりして、と想像するが笑えない。( 笑えたならシワだらけの笑顔。
それが今のボクの顔。さっきもそれ見た。作り笑顔で… )。
トーストをほんのひとくち食べただけで超満腹になってしまうのならお守りどころか目玉位ではないだろうか。絶食前には全く想像だにしなかった、哀れきわまりない抱腹絶倒状態である。
親にも友達にも極秘にされたボクの崖っぷち、たった独りの意味なし現状。それでも拒食症についてググるつもりは毛頭ない。
恐い。異常に恐い。同じ理由で医者に行く気もない。
恐い。もうダメ。何もかもイヤ。
何とかなるはずだ。自力で解決出来るはずだ。元の状態にまで必ずや戻せるはずだ…。
根拠は?。根拠など有ろうはずもない。
ただ、何とかなるんじゃな~い?、というありがちな楽観主義。
甘やかされた自己がいとも簡単に打ち出す最強の方策、それが “ 何とかなる ” 作戦だとは!。
うあーはっはっはっは!!。語るに堕ちたと自虐笑いがひとしきり、それが覚めれば即座に最近売り出し中の死神笑顔。
午前中、洗濯物を干している母の眼を盗み、すかさず冷蔵庫を開け食べられそうな品を物色。チーズを見つけ素早く自室へ退却。
包み銀紙を掻きむしり現れた石鹸(チーズではなく石鹸に見える)を口に投入。
されてない。
入らない。
チーズが口に入らない。