年明けカウントダウン / ときめきはシャンパンの泡のように

Title : 「年明けのカウントダウンしろって、オレ1ケタしか数字知らないんだけど」

 

 

ここ数日は気温もやや上昇、そのせいか息を潜めていたカネタタキの鳴き声を再び…。やはり除夜の鐘を打ち鳴らす為の練習なのか。

 

年が明ける直前のカウントダウン。誰しも顔が輝き、その瞬間を心待ちにする。数える声は臨場感に弾み、頬は紅潮もする。

1から12の1サイクルが終わり、再び同じ数字の繰り返しに戻る、ただそれだけのことに世界中の人々が蜂の巣をつついた様な大騒ぎをするのは一体何故なのか。

大騒ぎの規模からして、蜂の巣の種は大スズメバチであることは明白。アレは恐ろしい。多種の小型スズメバチでさえ狩るし、軒下の巣はまだいい、目視出来るのだから。始末に負えないのは草むらに隠れた土の下の巣だ。うっかり踏んずけでもしたら、と思うと失神しそうであるが、そんな度合いの新年カウントダウンなのである。

年が明けても問題は引き続き継続中、がほとんどなのに、人はリセットされたと譲らない。それは気分のことを言っているからだ。

何だ気分か、雰囲気か、と軽んじられても仕方のないことかもしれないが、実は重大な要素がそこには存在する。

自分たった一人ではなく、ほぼ世界中の人々が、全く同じ心の姿勢を保つ、という奇跡のような事実。

やり直したい。

自分だけではなく相手も同じ気持ちになる。しかも多くの人々が、

いい1年にしたい。

と前向きな心持になるという有り得ない状況。

 

しかしながら、残念なことに翌日には前向きな心のきらめきはシャンパンの泡のごとく消え去り、妙に間の抜けた、集中力のない時間を過ごし、アッと言う間に慌ただしき現実世界が幕を開けてしまう。

 

カウントダウンしている時の、あの一体感。世界中の人々の笑顔。それが永続しさえすれば世界中の難題は解決する。カウントダウンにはオリンピックやワールドカップの勝敗結果がないからだ。

 

世界一体感の永続…。人類はいまだその奇跡に辿り着けないでいる。

受け身な人間は柔道と水泳で生かせ!/ 東京五輪秘話

Title : 開戦丼

 

 

「父上。柔道とはらかきなりとのお言葉。

旧乃助はどうにも合点がいきませぬ。

先ほど着た柔道着のゴワゴワ感といい畳の硬さ感といい、

組み合った時にぶつかる互いの骨感といい、

一体どこがらかき道なのでございますか。

柔ちゃんとは赤ちゃんを指す愛称ではござらんのかと…。

やわらなどとは洗濯洗剤のことではなかろうかと、

かように苦悩しておる次第。いかにッ」

 

「未熟者めが……。よいか、柔道の指す(やわら)とは、

これすなわちイカタコの類 ( たぐい ) を指しておるのだ。

柔軟という言葉がそれを端的に証明しておるわ。

らかい受け身は軟体。総じてこれ柔軟

タコやイカの日々はこれに尽きる。

嵐でシケる海、海底で激しき流れに

タコやイカ如きが本気で逆ろうたら一体どうなる?、んん?。

たちまちのうちに体力を失い、

我が身を流れに任せるだけになってしまうではないか。

そうなれば、後は海亀の餌がオチ。そういうことじゃ」

 

「では、父上がワタクシに柔道を習わせようと言うのは、

この旧乃助をタコイカ類と同じ様な

軟体にしようというお考えなのですね」

 

「さよう心得よ。タコイカの受け身は凄まじい。ひとたび襲われれば

反射的に仰向けのままひっくり返り、海底を全脚で叩く。

効果的な受け身を目指すあまり、長き時を経て

脚があれだけの本数になったというわけじゃ。

恐るべき執念!。アレらを見習え、未熟者が!」

 

「父上。巷は軟弱者で満ち溢れておりますが、よもや

キャツらを柔道や受け身の達人だと

おっしゃるのではありますまいッ?」

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間違ったダイエット / 命取りの勘違い / 微笑ましいでは済まされない話

Title : 打つ手は一杯あるからとべとべとべ~

 

 

「最近、身体が軽くて調子がいい。こんなベストコンディションが長く続くといいなァ」

と知人に話した男性が、

「それならオレと明日の朝からマラソンを日課にしないか。スカッとして爽快だよ」

と言われ即答OK。

でもッすねぇ、マラソン直後の血液検査では、マラソンをしていない人の血液と比較すると明らかに免疫力が落ちている。という事実は今や世界的に証明されているのでしょーに。小児科って最近行った?。

 

「最近ちょとぜい肉ついてきたんじゃない?。健康だって言ってるけど大丈夫?。少しダイエットした方がいいんじゃない?」

と姉に言われた妹、真っ青になり即座に食事制限を断行。

だけどもッすがー、痩せている人より小太り体形の人の方が明らかに10年長生きするという事実は今や世界的に証明されてマッスルよねえ。マッスル鍛えてる人って鶏肉しか食べなくなるって。ボク、焼き鳥くらいしか鶏肉食べないの、豚肉の方が好き。

 

世界的に長寿大国日本、まだまだ寿命は延びる。に踊らされて異常なまでに健康志向、ダイエット志向が突出。それがアダとなって何もしなければモット長生きできたのにって結末、すっごく多いって知ってましたっけ?。

ふくらはぎをほそらはぎほそらはぎに、ふとももをほそももほそももに、太っ腹をやせっぱらにしたい気持ちはボクとて同じではあるけどねぇ~。

ダイエット広告には嘘が混ざることがある。は皆知ってる。

自分の体は絶対に嘘をつかない。

って言葉は知らない人が多いって知ってましたカー?。エレキカー乗りたい。ダメ?。

 

要するに現状に文句がないなら身体は持ち主に何のクレームもつけてはこないってこと。それを無視して、何かヨケーなことしちゃうのッてアリアリなエピソード。でも気を付けたいものですヨネ。マヨネは明太子に合う。

営業実績立て直しプラン / 集客力の秘訣 / 日本そばか洋風パスタか

Title : ジャストミートジャストミート!

 

 

ソバ屋の主 ( あるじ ) はここ数日悩み続けていた。どんなに思考の道を

ナンキン玉すだれ放射線状に展開させても、結局答えは振り出し。

 

「ソバは誰が食っても旨いはずだ」と…。

 

当然、妻にも同じ質問は投げかけた。

 

“ 何故若い女性がソバ食べにオレの店に来てくれないのか ”

 

“そうよねぇ。店だって新築、ピッカピカで綺麗なんだし。

ウチだけに来ないっていうんじゃないのよキット。

やっぱりパスタってことじゃないの~?”

 

二人は大学生の我が娘にも聞いたし、娘の女子友にも聞いてみた。

 

「おそばって、男の食べ物って感じ。

パスタ専門店に入り浸る男のヒトっていないジャン。

ソッチはソッチ、コッチはコッチの陣取りゲーム。そーゆーこと」が娘。

 

「店員さんをサー、オシャレなユニフォームとかにすると

取っ付き易いかも。今、みんなチェーン店に慣れてるから」と女子友連。

 

「お父ちゃん。今はねー、ビジュアル系の時代なんよ。

分かる?。見た目大事、イノチ」

 

「味だけで勝負じゃダメなのかい」

 

「女子は恐がりさんだからサムエだけでも恐いんよ。

パスカラ ( パステル・カラー ) のサムエで流行りの革靴を履きなよ、

セッタじゃなくてー」

 

「バカ言え、革靴を履いてソバなんかかき混ぜられッか。

凄く熱い湯気なんだ。ムレちゃって1発でダメになるぞ、靴」

 

「じゃ、父ーちゃんはお店に出ないで、誰か若い子を雇いなよ。

その子にオシャレなカッコしてもらえば?。

それでカレとアタシがデキちゃう!。

いいねいいねェ~!、それでキマリ」。

 

昼下がり。馴染みの保険会社の若い彼、年は26。

彼の意見に崖っぷちの期待をかけるアルジ。ズイと身を乗り出し

「というと?」。

頷いた今風スーツ着こなしの彼が口を開く。

 

「食べ方、重要ですね。ソバってすするじゃないですかー。

女子1発でドン引きッスねー。まるっきりオヤジじゃないですかー。

あり得ませんよー。ボク、

パスタすすって食べてるオヤジさん見た事あるんスけど、

ソバとかウドンと違って

パスタって、すすり上げると口で引っかかるんスよー。

苦労してましたよー。あの逆バージョンかなと」。

 

「すすらないで食べてる娘さん見たことあるけど?」

「アー。でも少しずつ口に入れてくスタイルっスねー。

音も立てず慎重にやってませんでしたー?」

 

白熱80分。スーツ君の企画アイデアはこうだ。

パスタ屋さんみたいなオシャレなプレート ( 出来ればベネチアン風 ) に

ソバとツユを一緒にして出す。

“ ソバ / カツオダシ・スープ ” みたいな名前にする。

フォークを使い、パスタ同様にスプーン上で麺を巻いて食べる。

その際、麺をツユにからめたいなら、

当てがったスプーンにツユがあれば良い。スプーン上でツケ麺状態にする。

店の名前も “ 春風庵 ” から、

すする庵、を経由して

“ シシリアン ”

へと変換させる。

テーブルとイスも日本風は即刻、排除し、全てパスタ専門店風にする。

 

「それだと、ソバ麺以外は全部パスタ屋とまるっきし同じじゃねーか」

 

「ソバでいくか、麺もパスタに変えるかは、

オヤジさんの腕次第ってことッスねー」

 

 

 

衣替えの季節 / タイミングを間違えないように

 

 

 

衣替え (ころもがえ) の季節だ。私にとって日々の身近な衣替えといえば、何といってもフライか天ぷら、どちらに替えるか、という一語に尽きるだろう。特に悩むのは大エビの天丼から大エビのフライにメニューを替えるタイミングだ。タイミングを誤ると、必ず食後にイチマツ模様の後悔が残ってしまう。

私達には衣 (ころも) を着ていると言う自覚はない。服を着ている、着物を着ている、というだけだ。しかし日本語としては、

着衣脱衣所、というものが普通に日常会話で使用されている。コロモを着る、コロモを脱いでいるのかワタクシ達は。

エビやイカ天そばを食べていて、ぬるっと天ぷらのコロモからエビやイカが麺上に落下するところを見たことのある人が大半ではないだろうか。アレこそが、

脱衣。つまり、脱衣所とはドンブリのことを指している。

エビやイカを苦心して天ぷらのサヤに収めている人を見かけるが、あの行為こそ、

着衣。着衣なのである。

私達は当然、エビやイカとは一線を画すのだから、今後は、

着服 (ちゃくふく) 脱服所 (だっぷくじょ)

と呼ぶべきなのかもしれない。聞こえは悪いが…。

 

 

 

Title : Flog flame〈炎のカエル〉

 

 

Halloween night is coming Frog flame from the swamp.Name is Bon, 17 years old.  If marshmallow children be presents for her, she will go back to the swamp to eat it.  But the terrible thing is when there, no marshmallow if.

 

ハロウィンの夜、沼から炎のカエルがやって来る。名前はボン、17歳。子供達が彼女にマシュマロをプレゼントし、それを食べれば彼女は沼に帰る。しかし、マシュマロがない場合、恐ろしいことが…。

災難は忘れた頃にやって来る / 突如襲い来る帯状疱疹 / もはや放心状態

Title : 何とか持ちこたえてくれへーッ!!

 

 

友人Sが何の前触れも脈絡もなく、突如として帯状疱疹(たいじょうほうしん)なる病気を発症した。5日前の昼食後、Sがほうれん草バターソテーを食べ終わり、ほがらかにカウフィーを口にしている時、その症状を初めて自覚したのであった。

「痛ッ、てぇぇぇぇーッ!!」

上半身右腹 and 真裏背中部に激痛!!。しかも一時的なものではなく、激痛は収まることなく常時継続。おまけに運悪くこのタイミングで風邪を発症したらしく、咳き込むたびに強烈な痛みがSを襲い、Sはたびたびイケスから救い出されたクルマエビのように前屈姿勢で

ヒェアワワァァァーッ!!

と奇声を発しながらノタウツので、知人である我々数人のみならず、レスゥ~トランの客たちもホガラカに笑うのであった。

「楽しいとゴハンて美味しくなるよねッ」と嬉しそうにパハスタを頬張る女子も見受けられた。

速攻で病院へと直行したSは即座に帯状疱疹と診断された。文字通りSは店を退場する方針を示したわけであるが、病気を検索してみて大いに納得してしまった。

過去に水ぼうそうを患った人が生涯に一度だけ発症する可能性がある病気だそうで、ウィルスは水ぼうそうのもの。水疱瘡完治後もこのウィルスは体内に留まっていて、過労などで免疫力が低下した時に発症するという。

大抵は身体片側だけに赤い発疹や水膨れが帯状に出来るらしく、それが随時激痛を引き起こし続けるのだという。しかも完治には2か月ほど有するというから気の毒という他はなく、しかも、薬は発症後数日たたないと効き目がないというから気の毒を通り越して戦慄のホラー特集という他ない。

水疱瘡は感染する。私は一瞬うつったのではないかと全身の血が逆流しそうになったが、帯状疱疹は感染しないとのことで間一髪でもなんでもないが、とにかくセーフであった。

しかし過労で発症するというのは恐ろしい。20代でも発症するというのだから一層怖い。私も疲労気味な日々が多いのでいつ発症してもおかしくない。

痛みで眠れず、ようやくウトウトしかけ、寝返りをうった瞬間に飛びあがるような痛みで目覚め睡眠もままならないという哀愁帯びたS…。そんなに痛いとは知らず笑ってしまって全く申し訳なかった。しゅまない。

皆様もくれぐれも過労ご注意。

時代は変わる / ドラマや映画の主役は全てサイコパス / 反動で凡人も妙に人気

Title : 恐怖は閉塞感から生まれる

 

 

かつて、という名の昔むかし、シナトラは、私を月へ連れて行って欲しいとオネダリする恋人の心境を歌いロマンスに酔いしれる人々を陶酔させた。

かつて、と呼ばれる昔むかし、ディーン・マーチンは誰でも誰かを愛しているのサ、と歌い世界中の共感を浴びた。

今や、月はありとあらゆる地球侵略生命体だの邪悪な人類滅亡画策集団の悪事にまみれ、はたまた大金はたいて月へ旅行しようと躍起になる人々の札束合戦によって甘きロマンはコナミジン(ミジンコの粉末ではない)にフッ飛んでしまった。

サイコパスは休日返上の呼び出しであらゆるドラマや映画に出演目白押しの大人気、誰でも誰かを愛しているとは言えない状況下に陥ってしまった。

昔は、サスペンス映画だのホラー映画、オカルト映画はたまたSF映画などというジャンルがあった。しかし現在、アメリカのドラマや映画は全てサスペンスじみたホラーがかったオカルト的なSFチックな内容なのであった。反動で凡人が妙にすがすがしく見えすぎて大人気を呼ぶことも。実話や記録映画だけがサイコと押し売りお断りの感あり。

とにかくサイコパスも核分裂が進み、今や正義のサイコ、正義と悪の中間サイコなどズラリ勢ぞろい。

 

かつて、も今も変わらないと言い切れるものはプラターズの

ONLY YOU

オンリーなYOUが人とは限らない。物質であったりするのだから。

アナタだけが私を変えることが出来る…。

変えるって、どんな風に?。

 

聞くのは恐い。だから聞かない…。

 

パワーゲーム攻略 / 勝ち組入りはいつ決まる?

Title : パワーのないオジサンは嫌いですか?

 

 

「みんな平等だって幼稚園の頃から教えちゃうもんだからねー、子供しっかり信じ込んじゃってねー。小学校の運動会も、駆けっこは競争で順番つけるのは良くないからってやらなかったのよねー。それが中学受験でいきなり、誰かが落ちて誰かは受かるーだもんねー。いい成績でないとアンタだけ落ちこぼれになっちゃうよー、って言ってもダメー。落ちこぼれの意味も分かってないのウチの子ー」

大きな溜息つき、ヤマネコの前足が獲物をひったくるような半身傾斜で傍らの孫の手を電光石火で掴み上げ、何かに取りつかれたかの様に自身の肩をポムポムポム!と打ち始める妻の姿を好意的な驚きをもって見つめる夫バブ。

「みんな一緒か。ビリの子供が可哀そうだから順列なしか。死ぬまでそーなら問題ないんだろーがなー。あいにく、そーは問屋がおろさない。まずは受験で現実の洗礼かー。手の平返しの微笑み返しかー。恐いなー。ハシゴ外してあしからずか。むごいなー。みんな手に手を取ってご進学って思い込んじゃってたわけだしなー。キツいなー。それでボン(1人息子)は気持ちのリセット出来たってー?」

出来てないから今の話だったのに、何なのこのヒト信じらんないとばかり、孫の手でクルクルと宙に円を描きながら傍らの歌舞伎揚げセンベイをボリボリせわしなく噛み砕く妻のビブ。

「人生はパワーゲームだって、いつ教えるつもりだったのかしらねー先生達。小学校で教えたかったけどモンスターペアレンツが許さなかったのかしらー」

「誰のせいなのか今となっては誰にも分からないなー。オレ達親が何で教えなかったって言われちゃうと面目なしだなー。だろー?。会社の新入社員がさー、言うんだよー。気に入ったレストラン見つけてねー、行きつけにしたら5度目くらいにさー、店員に “ 今日のお味はいかがでしたか? ” って聞かれてムカついたんだって言うんだよー。オレがどして?、店員の感じ悪かったの?って聞いたら、別に普通だってー。コッチは1人で食べたい、誰にも話しかけられたくないのに馴れ馴れしくて嫌になったから2度と行かないって怒ってんだよー。コッチが話しかけるなオーラ出してんのにKYだってー。」

ポムポムポポム!。軽快に孫の手を単発即打ち、サッとそれをソファーに放り投げ、重鎮のフクロウがネズミの気配に振り返るかのような雰囲気で夫をにらみ、

「話かけられたくなければ力を持ちなさいって、どうして分からないのー?。話しかけられるのは自分に力がないからだって気づかなきゃねー。アメリカなんかじゃ、セレブは力があるから店員は出しゃばった態度取れないのよー。たまに気さくに話しかけてくる店員さんが居たとしてねー、無遠慮に話しかけてきたらセレブは支配人呼んで店員をクビにしろって言うか、やさしいセレブならチップで店員を黙らすのよねー。これがパワーゲームよねー。自分がこうしたいって思っても社会は相手にしてくんないのよねー。社会に自分の主張を受け入れてもらいたかったら何らかの力を誇示しないとねー。誰も相手にしてくれないわよー今時」と妻。

「だよなー。パワーゲームって仕事上の話だって、勘違いしたらダメだよねー」

「ボンに競争社会の現実教えてさー、勝ち組に入れるようにしないとなー」

「誰が教えるのー?。アタシは無理よー。社会に参戦してないからー」

「オレだって無理だよー。会社には言ってるけど社会に参戦してないしー

 

隠しの日本人美学 (1) / 押入れ収納してますか

 

 

 

全ての日本人に “隠してビックリ” なる名称のDNAが組み込まれていることは周知の事実。「えー何だソレ。そんなの知らない」という人も意識してないだけ。ドップリ首まで “ 隠してビックリ” 入り浸り。

食器に被せ蓋 (かぶせぶた)が付いている。家庭の食卓では面倒だから使わないけど、外食だと付いてることが多いよね。味噌汁やお吸い物にもフタ付きお椀、フタ付きドンブリ、天重やウナ重にも被せ蓋。

「お待ちどうさま」「どれどれ開けるの楽しみだなあ~ ♪。オオーッ旨そぉーッ!!」と開けてビックリ玉手箱!。そういや浦島太郎(日本の有名なおとぎ話)が竜宮城からお土産に持ち帰ったのも被せ蓋だったっけねえ!。料理が冷めない為だけではなくて、やっぱりサプライズDNAなんだよね。もったいつけて、隠してビックリ、開けてビックリのパフォーマンスは人を楽しませるための趣向に違いない。 “  おもてなし” の達人である日本人は食事の膳でも趣向を凝らしたいってわけ。

“ わんこそば ” もそんな日本人の “ 隠してビックリDNA” から生まれた発想としか思えない。岩手で生まれたこの趣向、なかなかどうして面白い!。お客のお椀に一口大ソバを、慣れた手つきで店員がサッと投げ入れる。食べ終わるやいなや再び速攻、ソバ入椀ストライク!。満腹になったら「もう結構」とお客はお椀に被せ蓋。フタが食事終了の合図だなんて、逆バージョンで面白い。だってこれ、まずフタありきの遊びだもんねえ~。外国料理にも被せ蓋あれど、日本のソレとは感覚がチョット違う気がする。

だって、かつての電話ボックス思い出してみて。日本人は特に違和感感じなかったけど、やっぱり外国の人が見たら隠してビックリ、開けてビックリだよ。ボックス経費いくらかかったの?。ウナ重だって箱に蓋、箱もの行政にもフタがある。アメリカの宅配ピザも被せの紙箱だけど、あれは配達の便宜上であって、食卓では皿の上にピザ乗っけるだけだもんね。

日本人の隠し美学、その極めつけは押入れだよね。枕にお布団、まとめて「ヨイショッ!」。神輿(みこし)担いで押入れ奉納だぁーい!。海外なら出しっぱなしでしょ、寝具一切。押入れないから敷き布団なしだよ、だからベッドか!それ納得!、クローゼットにゃ入らない。日本人は万年床を、ズボラでだらしのない暮らしの証拠と見なす。自分の体臭がついた寝具を人前に晒すなどもってのほか。自分も恥ずかしいけど、第一お客様に失礼でしょッ?!、 が常識。万年床丸見えの真横の部屋でお客様とお食事、なあんて人居ないモンね。居たら常識疑われること間違いなし。

“ 臭い物にはフタ ” 。多くのコトワザが使われなくなっていくご時世、この言葉の使用頻度はもの凄い。何故って、ルーツ忘れる暇もなし、フタを開けたらビックリ仰天玉手箱。マルコ・ポーロ(その昔、ヨーロッパへアジア情報知らしめる “ 東方見聞録 ” を記した著者。ベネチア商人)さん、ミラクルアイランドで不思議の国ジパングって、フタのこと言ってるんでしょぉ~?。違うのぉ~?。

 

◆写真タイトル / 隠されたワサビ (スルメイカ握り寿司)

 

★当ブログのエッセイ文、写真、イラストの無断掲載、転用を固く禁じます。

 

 

 

隠しの日本人美学 (2) /リベート下手はダメですか?

Title : レントゲン撮影されるIT炊飯器ボット猛(たける)

 

 

隠してビックリ、開けてビックリ玉手箱の姉妹品DNAとして、広く日本人に認識されているDNAが “ 隠して当然、そりゃそうだ ”。別名 “ 言わぬが花 ”。

日本人は自己主張がヘタ。或いは、得意であっても自己主張を好まない。スタンドプレイを嫌い “ 和 ” を重んじる。強制される場合もあるが、基本的にはそれが性に合っていると感じている。日本人なら。

“ 出る杭(クイ)は打たれる ”、当然な自己権利を主張した時でさえ、ややもすれば悪名高き “ 自己チュー ” レッテル張られてしまうお国柄。個人より組織の文化なんだねぇ。“ 言い出しっぺ ” もあまりいい意味では使われない。日本観光に来た外国人が周りを行き交う日本人を見回し、完全単一民族(実際はそうでなかったとしても)オンリーに改めて驚愕したという話をよく耳にする。へえ、そうなんだあ、と日本人。

日本の常識、世界の非常識。そんなことは言いがかり。だってサバンナやアマゾンで暮らす人々の常識が世界の常識のはずはないし、共産圏国家と自由主義国家の常識が同じであるはずないもんね。白夜の国の人達はその影響を思考に間違いなく受けているし、暑い国と寒い国でも常識なんてまるで違う。常識なんて世界規模で統一出来っこないもんね。そんなこと言う人って、もしかして常識を風習、慣習、人権、法律と混同してるのかな。EU統合に共通常識の統合が義務づけられていたとしたら、加盟する国なんてほぼ皆無だったに違いない。

経済(だけじゃないけど)がグローバル化した今日、日本人が外国人とリベートを交わす機会が増えてるよね。自己主張を良しとしない日本人VS自分の権利は自己主張によって勝ち取る、が常識の国に住むお方。和を尊ぶ、和をもって良しとする、は美しき人間のたしなみ。それは当然、慣れ合いとは全く違うわけだから、相手を論理的に納得させるリベートにその介入など許されようはずもない。

普段から、昔っから、自分の権利を理論武装によって勝ち取るなんてこと、日本人は一切してきてないもーん。ただし国会は別。国会はケンケンガクガク、論争待った無しの場。そこでもリベート無いのならとっくに国は滅んでる。ここで言うのは日常生活の場でのお話。

よくよく考えるに、リヴェート避けて世界と渡り合うグローバリゼーションて果たして可能?。和の国日本では裁判訴訟は身近じゃないよね。裁判沙汰、なんて尋常ではないとの意味合い含む呼び名があるくらいだから。自分の権利は主張してしかるべき、お国は裁判花盛り、一番の高給やり手弁護士は当然リベートの達人。そんな国が日本でいいと思うヒト、手を挙げてッ。リベートは正義でなくても構わない。真実でなくても構わない。とにかく相手を理論で納得させればよいのだ。つまり、用意周到なテクニックが必要。それを磨けば、勝てる。

日本人1人1人、ことごとくがリベート大好き人間になっちゃったら、この国一体どーなるの?。どーなると思う?。それって花鳥風月ぶち壊しの有様じゃない?。訴訟大国ニッポンなんて望んでる人多くない気がする。日本がリベート大国、訴訟大国と化した近未来もの、どこかの映画会社さん、制作してみてはいかが。案外、超1級のホラーかもね。