酷暑お見舞い申し上げます / ノボセに注意

Title 確かに、食べるよりは頭に乗せた方が脳がスッキリして良いのだと思う

 

 

信じられないような状況にすっかり塗り替えられてしまった日本の夏。有り得ない、有り得ないと皆口々に喘ぐが、十二分に有り得ていることを皆知っている。当然のこと、この酷暑に参っているのは人間ばかりではない。

 

このネコは、昨日の酷暑35度真昼間に近所で出くわした者。縄張り偵察中の様子だったが、ちょうど捨てたてのソフトクリームを運よく発見したようだった。

拾得物なので注意深くあたりを伺っているが、私は先読みで人家壁に身を隠していたので発見されることはなかった。食べて涼をとるのかと思いきや…。

 

 

◆ これはフィクションです。念のため。

お茶のグレード / その見分け方とは

Title : グルグル茶柱MAN

 

 

 

「何故だ。オレが何をした。

お茶屋を営んでいるという、ただそれだけで

何でこんな辱めを受けなければならんのだッ」

 

「ダンナさん、アチシ今日からバイトなんで

よく分かんないんスけどドユウことですか。

何か…誰かに悪口…言われました?」

 

「直接言われたわけじゃない。だが聞かなくたって分かるッ、

オレだってマヌケなトウヘンボクって訳じゃないんだからな」

 

「聞かなくても分かるなんて凄い。

『 不思議人間大集合!』に出ますか!。

今TVでやってんすよ。アチシ大好き!」

 

「 バカバカしいことを 、

“ 茶番 ”

と小バカにして言うじゃないか。オレはその茶番を毎日してるんだ、

女房が交代してくれる時もあるにはあるが…。

“ 茶化す ”

なんて言葉もあるぞ。

一体誰が吹聴して回ってんだよ、ふざけやがって…」

 

「怒ってる顔、可愛いっすね。

ウォンバット ( オーストラリア生息のケモノ ) に似てますよ!。

アチシ、ウォンバット大好きなんです!。分かりますか ( 笑 ) 」

 

「そうやって

茶々

を入れるのか、お前も 」

 

「あ、お茶入れますか?。丁度アチシも飲みたいと思ってたんスよ」

 

「ドリフターズとかいうのに

加藤茶

とかいうのが居ただろう。あれもコメディアンだ。

茶を笑いものにして芸名付けたって訳か」

 

「そういや、チャラいとか言いますよね~。あれも茶だったんスね」

 

「緑茶

が緑色の茶だと言うなら、

法事茶、麦茶は

茶茶

だろう。その茶々を笑いものにしてる奴らが

何でそれらを飲む?。そういうのを

喉元過ぎれば何とやらって言うんだ、

くそう、ばかにしやがって…」

 

「外人さんは茶々入れるの、やっぱ

ティーティー入れる

って言うんですかね推定。ティーバックはお茶とどんな関係が…

 

「ティーバックじゃないよ、ティーパックなんだよ、

関係があるのはティーパックだけなんだよ。大体、

お茶する?

とか言ってる奴らは大抵コーヒーのこと言ってるんだ。

日本人なのにどうしてコーシーを

黒茶

って言わないんだろう。ティーはちゃんと

紅茶

って言ってるのにだ。それこそ茶番だろ、

アナタ今夜は遅かったのね、何か食べる?、

そうだな茶漬けでいいや、

だと!。何だ!、でいいや、って!。

とことん小ばかにしやがって」

 

「ダンナさん、お茶。いい香りがしてっスよ。飲みましょうよ」

 

「アッ!茶柱が立ってるぞ ( 笑 ) 」

 

「え?、茶柱って何ですか」

「茶柱も知らないのか!。驚きだ!。コレだよコレ!」

 

「え~?。その棒みたいな柱…緑色で、

茶色くは…ないっすけど…」

 

 

 

焼肉のハラミとアクセルを踏み間違え / 焼肉店経営者を書類総見

Title : 「今日は涼しかったから思い切ってパーマかけに美容院です。毛髪2本しかないけど」

 

 

焼肉のハラミで有名な焼肉専門店

『焼飯 / やきはん』の創業者である

平平傾 ( ひらだいらとおる ) が昨夜未明、

透明インターチェンジ手前で

大型タンクロールと接触事故

を起こしていたことが明らかとなった。

 

同氏は、昨夜11時ごろ赤坂の焼飯乃木坂店で飲食中、

うっかりアクセルと焼肉のハラミを踏み間違え、

列島上空を旋回していた台風に絶叫が直撃、その結果、

今日8日はその影響下、

日本列島は気温が著しく低下してしまったという。

タンクロールを制作した青山スイーツのシェフ亀井さやかさん

は次のように語る。

 

「大型タンクロールは、集客力を高めるべく

私が考案したリキュール系のクリームロールです。

前方を見ずに食べ歩きしていた私も、不注意だったなって思ってます。

平平さんの袖口に生クリームをべったりつけてしまって

反省しきりですよ」

 

ハラミの代わりにカルビを踏む予定の来週から、

再び猛暑が予想されると平平氏。

当分眠れぬ夜が続きそうだ。

 

酷暑克服の決定版、遂に明るみに出る!/ 流出経路不明

Title : ヒョーガ

 

 

今年の酷暑に対応すべく、既に数多くの対策グッズが百貨店等の特設会場で陳列されているが、遂に本日午前2時、雑貨小物販売のエキスパート『シムカ』(仮名)の地下物置奥ボイラー室裏にて、酷暑対策の決定版ともいえる室温氷河期変換再現ボット・ヒョーガ2018が販売開始となった。

シムカはこのボット製品に一切広告をかけておらず、何故この製品の販売日を消費者が知ったのか首を傾げている。「本当に思い当たらないんですよ。当社は可能な限りヒョーガの販売を極秘に水面下で行ったわけで、考えられるのは社員によるリークということになりますが、ウチは父である社長と母である副社長、そして専務である私の3名だけなわけですから、それはありません」

こちらが、ヒョーガを組み立てた工場側からのリークではないかと質問してみたが、「ヒョーガは自分で自分を組み立てるロボット。工場では制作しておりません」と明快な返答が返ってきた。

「今回のヒョーガ250台の配布、その中の1台が自らリークしたとは考えられませんか。ヒョーガの自意識についてはどの様な仕様になっているのでしょうか」

「非常に自我は強いと思います。1台などは自分を組み立てている最中、電話で全身のアルミニウムをチタンに変えたいと何処かに問合せをしていましたから。私が何気なく今の電話は何処にかけていたのか尋ねると、蕎麦屋にざるそばを注文しただけだ、とこうです。とんでもないロボットを作ってしまいました」

さて、気になるのは室温低下機能だが、室温が30度を超えた時点でヒョーガがカウチ昼寝から目覚め、暑苦しさを緩和しようとボディに装着した瞬間凍結弾をエアコンや扇風機に向かって投げつけるとのこと。

「凍結弾が破裂しますと、中から凍結蒸気が流れ始めます。破裂させた時点で室温30度は一気に氷点下3度にまで下がります。夏用の軽装をして室内に留まる事は大変危険ですので、弾破裂の瞬間を見計らって全室の窓を開け放ち、いったん外に出て下さい。約5分で室温は27度にまで回復しているはずです。この気温は約3年間持続しますので省エネという観点からもエアコンや扇風機より30~72パーセント電気代お得です」

「凍結弾だけ購入し自分で投げればロボットは必要ない気もしますが」

「人間が素手で凍結弾を握ると皮膚が壊死してしまいます。軍手でも着用していれば話は別ですが、軍手を入手すると言うのは今の時代かなり無理が有ると思いますよ。それにカラになった凍結弾は見た目もオシャレですので、庭先の鉢植え代わりに使用すれば近所で評判になること請け合いです」

聴けば聞く程信じられない夢のロボットだが、エネルギー源は?。

「サラダオイルかコーン油200ccが月々の目安。ロボットがねだる時に与えて下さい。ラッパ飲みは出来ませんのでので専用ストローが必須となります」

 

◆氷河期変換再現ボット ヒョーガ

価格 2,430,000,000〈本体外装価格のみ。税抜き〉

内部システム全機材は別途2380円。23区のみヒョーガ本体が徒歩で訪問に向かいます。自宅の所在地は、購入時あらかじめインスタントカメラで撮影したものをロボットにお渡しください。また、ヒョーガの視力は人間の0.1程度ですので専用近眼用メガネVS66を着用をお薦め致します。VS66はダンボールと牛乳瓶の底部分などで比較的簡単に制作できますので、購入時に必ず制作したものをご持参下さい。設計図は当社裏手左階段設置壁面のボードをご覧ください」

全長3メートル 重さ2トン〈注:ロボットが天井につかえる様でしたら手話で屈むよう教え込んでください。毎日指導すれば半月ほどでITが記憶し自分でかがむようになります。要は根気です〉

有名バーガー店の新方式!

Title : ドムゲリ・日照り焼きバーガー店内ポスター

 

今、SNSでみじんも話題になっていないドムゲリ・バーガーが大変な人気を博していることをご存じない人ばかりなはず。昨今はプライスアップしない代わりポテトチップスなどスナック菓子の袋サイズはそのまま、中身を減らすパターンがすっかり定着したが、ドムゲリではこの消費者心理を巧妙に突き、半分ちぎりバーガーを売り出したところ大ヒット、これまで月10~20個の売り上げだったバーガーが約5~8%売り上げを伸ばしたという。

「オーダー品をカウンターで手渡す際、うちの店員がバーガーをその場で半分にちぎってお客様にお出しするという形ですね。お客さんのご要望が有れば、いくらでも分割ちぎり致します。8ツ切りの場合、価格も8分の1になるわけですからお財布にもやさしいスタイルではないでしょうか。これからは徐々に他のメーカーさんもこのスタイルを取り入れるようになると思いますよ」

とは社長洗井坂 さん。確かに、取材中にハトのエサにしたいから5ミリ大にちぎって欲しいと注文するオバアチャンもいたが、店員はにこやかに応じていた。残念ながら今現在ドムゲリは日本に出店していないが、今後は火星以外の惑星でも積極的に業務を拡張してゆきたいという。

 

◆ 注・文中に登場する人々は地球人ではありません。火星人です。取材した私は何人かという質問の返答は控えさせて頂きます。