シグナル / TOKYO・SOS・CITY

Title : マヌカン星人

 

 

何にでも兆候はある。注意深く観察していればたやすく分かる。

20数年前、女子高生ファッションとしてルーズソックスがあった。マスコミが紹介し有名になった。

足首の太さをあざ笑われる。それを隠す目的のルーズソックス。

ズボンを腰よりはるか下までズリ下ろすファッションが流行った。

足の短さをあざ笑われる。それを回避するために、錯覚だよと。

渋谷でヤマンバメイクが一部女子の間で流行した。

顔立ちの悪さをあざ笑われたくない。その自衛手段だった。

全てはボクの独断分析。きっとデタラメだと言われるだろう。

 

どんな不可解な事象にも、必ず理由はある。

普通の人は言う。オマエはモノゴトを悪く取りすぎだと。

消えゆく日本文化に未練なし?

Title : 歌舞伎者(かぶきもの)

 

 

若年層に限って言えば、良い悪いの問題ではなく、とにもかくにも日本独自の食文化は風前の灯(ともしび)。特に女性に顕著という話。

米離れでパン食、パスタ。炭水化物、小麦粉は太るの情報を重々承知でそれが良いというわけ。

極度な攻撃性とストレスから、お笑いでも見聞きして気分転換といった時代が長く続いたが、自身の疳(カン)の虫の肥大化でお笑いさえもカンに触る、ウザいというわけでお笑い文化も消えつつある。

最近のインフルエンザの猛威は凄まじく、年追うごとに強力になってゆくばかり。まめな手洗いをする人が減少した。つまりは、日本人特有の綺麗好き文化もまた、サヨウナラの今日この頃。

夕方の奥様井戸端会議文化は大都会に於いては完全消滅。大都会に限っては正月のタコあげコマまわし福笑い文化も沈静化。

年賀状の販売数も下り坂、お中元お歳暮文化も右下がりの一途。

良いのか悪いのかは置いておいて、台頭する只今売り出し真っ最中の自滅文化とハカリにかければ、消えゆくそれらは伝家の宝刀にも思えたりして…。

目に染みる若葉を見ましたか

Title : ずっとずっとずっと

 

 

数日前、ブドウパンを買いに夕方スーパーへ向かった。珍しく徒歩で向かった。明るい夕暮れ。六月ならではの日の長さ。実にそよ風も心地よく、束の間穏やかな心持ちになれた。

セーラー服の高校1年生くらいの女の子が向こうから歩いて来る。

うつむき、両手で自分自身を抱き締め、かなり年老いた人の様に背中を丸め、蒼ざめた絶望の伏目で、僅かに何か想いを噛みしめ噛みしめ、早くももなく遅くもなく歩いてゆく。目に染みる若葉の緑はその子の視界にはない。

通りの音も、すれ違う散歩犬の笑顔も、雑踏のざわめきも、帰宅後の明るい会話も、お風呂上がりのくつろぎの時間も、眠る楽しみも、明日登校後時の期待もない。

 

何もないのはすぐに分かった。すれ違いざまに確信した。きみの深い悲しみが今日だけの事では決してないことも、すぐに分かった。もしも、ひとつだけその子に何かあるのだとしたら、持ち堪えられるかどうか、という疑問符。

声などかけてはいけない。気遣って呼び止めてはならない。どうしたの?などと口が裂けても話しかけてはならない。ボクは変質者の疑いを賭けられる可能性が在る。それが今の日本の常識だから。

 

代わりにボクはただ1度振り返っただけで何もせず、ただ歩いて目的地に向かう。不覚にも涙がこぼれた。無能。冷たい人間。

 

 

どうしていいか、分からないよ。