看護師500人派遣要請 / 地域医療に悪影響を与えるのは大会組織委員会 / 人災五輪

Title : 魚眼レンズの訪問者

 

 

心ある人々の 心持ちとは真逆、

晴れ渡る 気持ちの良い 初夏のある日、

突然、チャイムが鳴った。

 

人と対面したくない 決意の私。

おそるおそる 魚眼レンズを覗くと、

見知らぬ白衣の女性が

こちらを覗き込み、

感染者がいないかどうか 心配そうな面持ち。

沈黙の2021秒。

 

 

再び、チャイムが鳴る。

 

息を殺し、全身を硬直させる私。

 

「すいません。 要請を受けて 上京した者ですが…」

 

か細く弱々しい その声は

僅かに残った 最後の気力を

この場で 使い果たすつもりの 声だった

 

それを確実に 感じ取っていながら、

私はドアを開く 勇気もなく、

居留守を使い続けた。

 

 

「誰だった?」と、いぶかしそうに家人。

「ええと……。何か…赤十字のマークの人だった…」

「あはは、バカだなあ。

赤十字じゃなくて、

お墓の十字架だろ、ソレ」

彼らは何故滑空するのか / 子供の押し殺した声は誰にも聴こえない

Title : YOU

 

 

歌う吟遊詩人、中島みゆきは自作の楽曲 この空を飛べたら の中でこう歌う。

 

空を飛ぼうなんて悲しい話を いつまで考えているのさ

 

確かにそうかもしれない。日本中の子供達は赤い鳥の楽曲 翼をください をよく歌うそうだ。悲しい気持ちで歌っているのかもしれない。

 

映画バットマン、スパイダーマンのエピソードには度々親のいない子供の苦しみが色濃く反映され、主人公が、ヒーローが、何故滑空するのか手に取るように理解出来る。滅多に笑うことのないヒーロー。悲しみと共に移動は続く。

鳥のように空を飛翔するのではない。

 

空間を渡り歩いてゆくのだ。

どこまでも自由自在に。闇に紛れ、ビルの谷間を縫うように。人の目に触れぬよう、空を横切らず、上下に落下するように、或いは急角度で斜線を引く。

 

蜘蛛 (クモ)、コウモリ。人に嫌われ決して脚光を浴びることのない生き物。

自身を重ね合わせ、うつむき、唇を噛み、そして息を殺して最後の砦に埋没してゆく。

 

夢。

いつからか慣れ親しみ、繰り返され、いつ尽きるとも知れなくなった、夢。

 

解き放たれ、心は無限大に空間移動する。行き、戻り、休み、再び飛び出す。

 

 

時を超え、子供達に勇気を与え続ける作品に感謝。

子守歌が聴けないのなら。

自律神経失調症とウツ病 / 海底のカサゴとアナゴ釣り / おひとり様の心の病

Title : 蒲田アーケード入口、篠田寿司の絶品アナゴ握り

 

 

この時期、夜7時半は日没だから、夜釣りといえば夜釣り。正味2時間でカサゴとアナゴが一緒くたに釣れまくりでした。毎度こういうわけにはいきません。前回と全く同じ仕掛けと餌では、完全学習されてしまっていてゼロ釣果となってしまいます。

魚にしてみれば種の存亡がかかっているわけですから、そんなに甘い話はありません。それでも毎回同じやり方で大量に釣れる魚種もいます。サッパだとか小アジだとかは。そりゃそうですよ、数で勝負する魚種はある意味無敵ですよネ。

 

ほんのわずかでもナマ臭みの残るアナゴ料理は不味い

総理のアトガマ誰っすか、で永田町は大騒ぎ。一応この国の民主政治は永田町限定となっておりますので。誰であろうと臭みのあるお方は敬遠されるべきなんでしょうネ。

毎度毎度、カサゴとアナゴが同じ仕掛けで上がって来るのは(都内堤防での釣り)どちらも海底にいらっしゃるから。特にこの時期、カサゴの産卵を狙ってアナゴが終結もしますしネ。

 

 

事務方を呼びつけ報告を聞く大臣のほとんどが、事務方にマスクを外して報告するよう求めたということですってネ~。

隠し事ばっかの人って深層心理の不安性から相手に可視化出来ない部分があると激しい焦燥感にとらわれるって言うじゃないですか。クスクス…。

オレ様の前でマスクで顔隠しとは何事だ!、の意識のままじゃぁ今後もデジタル化なんて夢のまた夢ですよゥ~。夢見る大河ドラマのお山の大将バンザイってか。

 

翌日昼はキス釣り。サイト検索すると

キスは群れで動きますから、釣れた場所に速攻で仕掛けを再び投じると数が期待できます

などと書かれてますが、近年の東京湾堤防釣りだと、そうはいきません。キスは単発でしか上がってこないことの方が、はるかに多いです。

おひとり様が好きなんでしょうネ。あるいは3密を避けているのでしょうか。

 

 

 

美しい魚体です。真珠の輝きです。それでも内面の苦悩は如何なものか。

突然、前触れもなく強制的に自宅勤務となってしまった方々から心痛の叫びが次々挙がっているというではありませんか。

自律神経失調症

は正式な病名ではないそうですネ。病院も心療内科、精神科、婦人科、内科、整形外科、と自分の症状に合せて、適切な科に行くとか。

私も過去になりました。起床時の両手のこわばりと指の痛み。指を動かし始めると数分で治りますが、これが毎朝続きました。

整形外科でレントゲン撮ってもらったりしましたが原因不明。痛み止めとビタミン剤もらって帰宅。それらはほとんど効果なし。

自律神経が不調だというのは証明する術がないのだそうで、心理カウンセリングだとかやって、推定これは自律神経失調症ではないか、と判断されるのです。

自律神経失調症の症状は個人差ありまくり、五万とあり、千差万別。イライラが激しい、不安感が増幅する、理由もなく悲しくて仕方ない、ヌケガラ感。虚脱感がある、といった心的異常と、激しい便秘、下痢、手足の痛み、腰痛、頭痛などと言った身体的異常と多岐に渡るのだそうです。

気のせいだとか、何んともない、などと医者に言われ肩透かしを食う経験をする人が多いそうですよ。

で、放置していると、

自律神経失調症はウツ病に発展する

というわけです。強いストレスの放置はこういう結末を迎えることが多いわけですから、自分なりに原因を突き止めるべきです。

対人関係?。どの対人関係か?。誰のことか?。どんなイキサツだったのか。どんなストレスが生じたのか?。

それは、過去に起きた事柄を今なお引きずっていることが多いようです。その種子がテレワークなどの劇的環境の変化で発芽してしまい、急速な速さで成長してしまう、というホラーな体験。

 

安倍首相お疲れさまでした。鋼の意志も崇高な志も、病気には勝てない。シミジミと思いますヨ。

おひとり様は気楽。人と触れあえばストレス禍。

孤立したおひとり様はウツ禍。

 

第一波が自律神経の不調。第二波がウツ。自宅待機であるにもかかわらず、社会で密かに増殖を続ける心のパンデミック。

おひとり様戦争。今こそ孤立無援の戦いが始まる。

 

命を救う歌 / 死にたい無力 / 生きたい気力に変えよう

Title : 泳いでも泳いでも泳ぎ足りない旋律の波をゆけ

 

 

かつてガロという3人組の才気あふれるグループが存在した。彼らは『学生街の喫茶店』という楽曲でブレイク、その後も表舞台の第一線で精力的な活動を続ける。ここで取り上げる楽曲はガロが全く無名だった頃の秀作『涙はいらない』。

 

花が散り始めて 夕日が燃える頃

さよならと 涙を流したあの丘

まだ若い2人は街に遊び 同じ夢を追いかけたのさ

その目に浮かぶ涙を ふいて笑ってごらん

その時こそキミが 大人になる時なのさ

涙はもう いらないよ 昨日はもう過ぎたの

涙はもう いらないよ

昨日はもう 過ぎてしまったの

 

花、夕日、涙、夢、と大の大人が聞くと陳腐な言葉のオンパレードで、

「ま、ティーンエイジャー向けの歌なんてこんなモンっしょ」

と苦笑まじりに言われるかもしれない。確かにそうだ。紛れもなく蝶よ花よの世界には違いない。

だが、この楽曲の持つ力は相当なものだと言ってよい。メロディーが付き、演奏が付き、彼ら3人が歌い始めると、この歌は美しき白鳥の羽根が舞い上がるかの様な心地よい空気振動をもたらす。

幼い者達に語りかけるかのようなハーモニーは甘く優しい。

大人に成り立てでもあるかのような彼らの歌声は包容力に満ち、まるで血のつながった保護者の様でさえある。大人になる事への畏怖を払拭させ、逆に大人になる事への憧れをいざなうハーモニーだ。

 

稚拙な言葉が強力な説得力を持つ。それが歌だ。歌で癒され、慰められ、そして救われる。

ガロのひとり、優し気な眼差しの彼は、その後自らの命を絶った。彼にとって歌は救いにならなかったのか。よりどころには成り得なかったのだろうか。壮絶な苦痛は想像を絶する。その答えは彼本人にしか答えられない。

彼は「ちょっと出てくる。すぐ帰って来るから待っててね」と恋人に告げ家を出た。それが最後の言葉だった。

ボクはこの歌を命綱の様に聴き続けるひとりの女の子を知っていた。14歳のリストカッターはこの歌で生き延びた。

そして、やがて奇跡の様に再生する。

昨日が過ぎてもなお続く苦しみ。にもかかわらず彼女はこの歌を信じた。

歌の送り手側の最大の願いは、リスナーをあらゆる意味で救う事ではないだろうか。

その意味でこの楽曲は見事な存在意義を証明してみせる。

INGで。ボクには遠い日の出来事、それがまるで、つい最近の事の様に感じる。

だって、本物の優しさは色あせることが、ないから。

 

 

 

 

嫌われた妖精 / 明日咲とサリー / 今日だけは泣く

Title : つまびけば思い出す

 

 

身長151センチ、23歳独身、ファミレス・アルバイト歴10ヶ月。その彼女が注文を取りにテーブルへ姿を見せると、年配客の8人に1人は必ず決まってこう尋ねる。「あら可愛い。あなた年幾つ?」

無理もない。明日咲(あそう)の姿は誰の目にもせいぜい16歳。高校生のウェイトレスが珍しいわけでもないのに。明日咲は、その高校生にさえ見えないからなのだろう。世俗離れした、浮世離れした純粋無垢な妖精の様な存在感。妖精であれば普通なら近寄りがたい。まして声をかける勇気など人間には無し。のはずだが、オカッパ黒髪の明日咲のルックスは月並み。とっても地味顔。だから気さくに話しかけやすい。気さくを超えるほどだ。

 

「白玉あずき上がりまーす」「はああーい」

 

明日咲は精一杯に爪先立ち、両腕を拡げ白玉あずきの乗ったトレー両端をハッシと掴み、フラフラッと一瞬前後に揺れながら足裏をしっかと着底、全身をガチガチにしながらテーブルへとスィーツを運ぶ。

「お待たせ致しました」

「アレ!。抹茶、白玉アイスなんだけど」

「え。…確か白玉あずきだったと…」

「何言ってんのオタク。抹茶白玉アイスって言ったよオレ、なあ」

30代男性の連れ2人も、仕方ねえなあ顔で面倒臭そうに頷く。

「大変失礼致しました。今お取替え…「ああいいよもう、面倒臭ぇ。置いてきなよ。…オタクいくつ?」

「…24です」

「?……」

ちょっと間が空き3人が明日咲に目視出来ない笑いを作った。それを彼女はよく知っている。

引き上げる明日咲の肩越しに「何だアレ」というかすかな声。 “嫌われた妖精 / 明日咲とサリー / 今日だけは泣く” の続きを読む

フォロワー

 

 

 

 

アナタが赤ちゃん言葉ゴッコしようって言ったから

だからアタシも、いいよって

アナタが髪は後ろで結べる長さが好きだって言ったから

だからアタシも、いいよって

アナタがホラー映画を一緒に観たいって言うから

アタシ決死の覚悟で、いいよって

アナタが料理が上手でないと結婚出来ないって言ったから

だからお料理学校、卒業したの

アナタが男友達と付き合うなって言ったから

だからアタシは、いいよって

アナタガメソメソなく女は大嫌いだって言うから

アタシは絶対泣かなくなった

アナタが私を両親に紹介したくないって言うから

アタシは作り笑顔で、いいよって

アナタがアタシ達の子を堕ろせって言うから

 

 

アタシは壊れてしまいそうだったけど、い  いよっ  て

 

 

アナタがアタシと別れるって言ったけど

許さない

絶対にそれだけは許さない

絶対にダメ

アナタを聞いてアタシはアナタになったんだ

許さない 絶対にそれだけは

 

 

許さない

 

 

◆写真タイトル / 小っちゃなお人形

 

 

 

華夏とK / 十月の軽井沢/ 告白

 

 

 

ジャコウの香りを階段に続けながら華夏(かな)が地下のスチームバスから戻って来た。

「出来たんだね」アルデンテの立ち上る湯気を覗き込み、じゃ香の香りを飛ばす華夏。その濡れたストレートヘア先の一滴、パスタを皿に盛りつけているKの腕を狙って落ちる。

ブナ林の中に建つ三階建ての小奇麗なペンションは、期せずして二人の貸し切り状態となった。

「オフシーズンでもラッキーだよ。それだけでもお祝いしなくちゃね」と華夏。

「そうだね」と言い口笛をヒュゥーン。これはKが嬉しい時に吹く風の音の癖。

2人はワイングラスを重ね儀式の様にひとくち飲み、グラスを置くと、ほぼ同時に窓のすぐ先を流れる渓流に目を流した。

「暗くても白く渦巻いてるところ見えるよ。華夏、見える?」

「うん。見える」

Kは白波、華夏が見ているのは窓ガラスに映っているKの顔だった。

三泊四日旧軽井沢。閑散としたこの地を渡る十月の風は、人生の羅針盤を狂わせるのに案配がいい。そう噛みしめながら車を降りた華夏だった。噛みしめていたそれを伝えるタイミングが今宵。

「K。ワタシのことどう思う?」

「ん。何が」

「恋人になれる?」

「……。ちょっと。…………好きな人いたの?」

「目の前にいる」

「ん。…………」

意味が分からないと言いかけ、たちまち解る。華夏の眼を見て完全に理解する。

「ワタシ達、そう出来ない?」

親友の顔がまるで別人。誰このヒト、すごく綺麗…。

Kは最後のサラダを一気に口に入れ、良く噛まないまま飲み込んでしまったせいで、喉の奥に少しサラダが引っかかっている感覚があった。それをワインで流しこもうとグラスに手を伸ばしかけたところで華夏に衝撃発言をされたので、サラダはまだKの喉奥に残ったままだった。Kは少し蒼ざめながらグラスをゆっくり手に取り、大人っぽい仕草で琥珀の液体を口へゆっくり流し込む。

ゴホッ!。

咳き込むKに「ごめんK.……平気?」と立ち上がりテーブルに両腕つく華夏。

顔を両手で覆い、テーブルに突っ伏し気味で頷くK。それは、同性しかも親友に告白されたショックのせいではない。華夏に比べ自分があまりに子供っぽく感じられて恥ずかしかったのだ。

Kが顔を覆ったまま固まってしまったので、華夏は少し困ったような悲しい顔をして突っ立っていたが、やがて素足のまま部屋奥のサッシまで。

「話の続き出来るんだったら、外来てよ。ダメなら忘れるから」

Kの耳に、突如あふれかえる鈴虫達の鳴き声が飛び込んで来る。窓が開けられたから。

丸くなるにはまだ早い月が出ている。バスローブ一枚しか身にまとってはいない華夏には肌寒いはずの時間帯。それを感じさせないのは、この噛みしめた想い。

 

五分が経ち十分が過ぎた。振り返らない華夏。テーブルにKが居るのかどうかさえ分からない。Kは気まずい時には気配を消す癖があるもんね。小一時間ほど経過した頃、僅かに肌寒さを感じ始める。ダメなんだ…。

 

その時、背後で小さく口笛が聞こえた。

 

 

◆写真タイトル / もうひとつの十月

 

 

 

不思議な拡散 / 美しき連鎖 / ディフェンスを破る者

 

 

 

どうしてかまうの 誰が頼んだの どういうつもりなの

どうしてくるの 私頼んでない どうして話しかけてくるの

何でなの 誰かと相談でもしたの 放っといてほしいけど

どうして分からないの 自分だけでいいと いっているのに

何様のつもりなの 私はひとりでいたいのに 一体何なの

ケイコク ユーザーカクニン デキマセン

トロイノモクバニ タイショチュウ

20%カンリョウ

どうしてあいさつするの おかしいでしょ どういうつもり

どういうこと 説明もいらないし どこか消えて

消えて消えて いなくなれ

35%カンリョウ

わたしが見えるなんて どうかしてる うそつきうそつき

気配消してる私 何で見えるとかいうの おかしいおかしい

愛とか夢とか うざいうざいうざい だまれ消えろなくなれ

どういうことかって聞いたんですけど 何なの一体

43%カンリョウ

サクジョデキマセン

トロイノモクバニ タイショチュウ

48パーセントカンリョウ

ひとりがいい ひとりがいい 孤独とか何 知ったかぶりやめて

誰かといけば よそ行けば ここにくるな 二度とくるな

諦めてなにがわるい 知ったクチきくな お前になにがわかる

泣いたことないと 思ってんのか

悲しまなかったと 想ってんのか

おまえになにが分かる そばにくるな 消えろ うざい

60%カンリョウ

ケイコク

データベースヲ ホゾンシテクダサイ

聞きたくない 聞きたくない くだらない何もかも 消えろ

笑えるオフザケやってみろ 面白かったら笑ってやるよ

しょうもない くだらない 何しにきたか 意味ふめい

えらそうにすんな えらそうに言うな ああうざいうざい

聞きたくない 聞きたくない 誰だおまえ いつからきてる

トロイの木馬にタイショチュウ

ケイコク

ケイコク

トロイノモクバニ 対処チュウ

70%カン

 

 

 

パスワードガヤブラレマシタ

 

 

 

アナタのことを誰も知らない街で降りて

アナタのことを誰も知らない店に入る

アナタはやさしい人で 親しみやすい

笑顔で店員とやりとりをする

それを終えたらカフェに入り 自分の街のカフェにいる自分とは別人を演じる

にこやかにオーダーし ありがとうと笑って答える

そしてゆったりとお茶を飲み この世はすばらしいといった顔つきで外を眺める

それを終えたら街に帰る

無表情でつまらない顔に戻ればいい

週末には再びアナタは アナタのことを誰も知らない街へ行き

とてもさわやかな顔を作る さわやかな声を作る

それを毎週繰り返す 毎月繰り返す 毎年繰り返す

ある日気が付くと アナタの横にはニコニコした友だちか恋人が座っていて

アナタのすてきな笑顔は

作り物ではなくなっている

 

 

 

ホゾンシマスカ

 

 

 

 

「一応…」

 

 

 

 

◆写真タイトル / もの言わぬ目

 

 

 

 

身体の痛みと心の痛み / 私は泣かない / 寄り添う人になる方法

Title : コダワリ

 

 

「私は誓う!。どんなに悲しくても二度と涙を流さないと!」

などというセリフ、おそらく聞いたことのない人がいないほど、ドラマや映画ではキーワード。しかしながら、

「私は誓う!どんなに恐ろしくても二度とオシッコをチビッたりしないと!」というのはほとんど聞いたことがない。

恐ろしいモノ体験といえば、キモダメシ(肝試し)にお化け屋敷。自分が恐怖を目の前にしても平気で居られるよう、心構えを強く抱いて(いだいて)屋敷にはいる人はまず居ない。

何故なら、怖がるのが楽しい、それがお化け屋敷だから。

にしても、恐怖というものは自分の意志で抑え込むことが出来る感情なのだろうか。

デビュー戦にのぞむボクサーは恐怖で全身が硬直するという。百戦錬磨になると恐怖もさほど感じなくなる、と聞く。つまりは慣れた。克服した。

 

人が肉体的に痛みを感じるのは、自分自身の身を守るために肉体が創り出したシステム。

激熱のヤカンに触った瞬間「アジャァーッ !!」と叫んで手を離す。痛みを感じて手を離したからこそ大ヤケドには至らない。

つまり、肉体が痛みを全く感じなくなったら大変なことになってしまう、ということ。

全身麻酔がこれに当たる。切り刻まれても気が付かない。痛みゼロの手術は正当だが、激痛バロメーターが機能しない戦士は間違いなく短命だろう。

肉体と違い、心の痛みには、かなりの個人差がある。

出産を経験する前提で作られている女性の身体は男性のソレより痛みに強い、などと肉体の痛み感度も性別差まであるが、

心の痛みは個人差が激しい。

失恋して自暴自棄になったり、果ては命を絶ったりする人もいれば、ケロッとしている人もいる。

平気な顔してるのは本気で好きじゃなかったからだろう。と言われたりするが、本人は本気だったと力説したりする。誰も信じないが。

初めて犯罪を犯そうと決め実行する直前、強烈な恐怖を感じる。それが普通。回数を重ねると感じなくなる。人間は慣れる様に出来ているからだ。経験、学習で脳がその行為に慣れる。慣れてしまう。

こんなことに慣れてしまっていいのだろうか?。

と私達は首をかしげる。

肉体的、精神的、に痛みを感じなくなる。苦痛を感じなくなる。

想像すると素晴らしく楽だろうと思える。

苦しくない、怖くない、痛くない、恐ろしくない。のだから。

 

例えば、悪質なウィルス系の風邪をひく。身体が異常な熱を体外に発散して、体を冷やそうと汗をかく。大汗かいて熱を冷ます。猛暑日、犬は舌を出しっ放しにして熱を体外に発散する。

悲しみの涙、嬉しさの涙、感動の涙。このシズクは一体何を発散しているというのだろうか。

暖かい心の人。という言葉が在る。冷たい心の人。という言葉もある。

心にも平常温度という規定があるのだろうか。

であるならば、感情を揺さぶられて流す涙は、

心の熱を発散しているのか。

体温計は在るが、心温計はない。

物理的な心温計はないが、人の心のヌクモリは、それに触れた人が感じるものだ。

 

私は泣かないと誓う。

一見、正しいように聞こえるが果たしてそうだろうか。

すぐ泣かない。恐がらない。傷つかない。落ち込まない。メゲない。それは、確かに強い人と言える。いい意味でも悪い意味でもリーダーになれる人だろう。

多くの野球の監督が口を揃えて言う。

「一番許せないのは、バットを一度も振らずに見逃し三振すること」

 

社会が、世間が、それが怖いから外出せずに引きこもる。恐い思いをしたくないからストーリーのラストをあらかじめ聞いておく。

自分をおびやかす自分の感情から徹底的に逃れ、それを極力出さないように努める。心の逃避と言えるし、心の否定とも言えるし、それが最善の対処法である場合もある。

泣いたことのない人は、泣く人の気持ちが分からない。頭では理解出来ても、痛みを切々と感じることが出来ない。

大したことない、とその人に告げるのか、寄り添おうとするのか。

 

寄り添う。

 

お金儲けのことだけで頭は一杯、会場変えると言われ大慌て、時間変更しますと今頃言い出す。他人の痛みや苦しさを我が身のように感じられない政治家は一体どんな舵取りをするのだろう。

そして一方、

 

日本の太陽は粛々と繰り返す。

 

寄り添う。